てへぺろ系男子sとたまの日々

ゆる系男子達(犬)とたまのなんてことないライフログ

自分の居場所

 奏太朗がウチにきたばかりのころ。

 とても愛想が良くて、目が合えばとことこと駆けてきて、ちょんと両手をひざに乗せる姿に、私たちはメロメロでした。犬用のベッドとおもちゃをあげると、すぐに入って我が物顔で咥えて遊びはじめる。本当に手のかからない「いいこ」で、いたずらだってひとつもしなかった。謎にませた犬でした。誰にでも愛想が良く、しっぽを振って。でもふとした時、ひとりっきりで見せる「人間なんて何も信じてなんかいない」という顔が印象的な犬でした。

 そこから1年と3ヶ月。本人(本犬?)なりにもいろいろありつつ、ここまで仲良く暮らしてくることができました。人にも、家にも、車にも、散歩コースにも慣れてくれて、私たちは本当の家族として時間を共有できるようになっているのではないかと思うのです。もうあの「信じない」と決めたような顔をすることもなくなったような気がします。本当のことは本人にしかわからないのかもしれないけれど、私はそう信じている。

 奏太朗の居場所はここです。

 胸を張って、腹を出して、大胆に寝てもいいんです。

 たとえそれが、「私」の誕生日プレゼントとしてもらったクッションの上だとしても。