永太!
キミが我が家にやってきて、3回目の夏がやってきたよ。
本当にキミは夏みたいな存在だ。まだ3年しか経ってないのか!と驚くくらい数々の思い出を残しているくせに、振り返ってみれば驚くほど短く感じる。
キミが生まれて、しばらくの間、どこでどうして過ごしてきたのか、私にはわからない。きっと辛いことがあったんだろうなあというのは、みんな推測だ。そしてそれを乗り越えるためにキミの「生きるための信条」みたいなもんが出来上がっていって、今に至るんだろうなあというのはわかるよ。
でもさ、その信条ってやつを、ここで楽しく暮らすために少し変えてもらったりしなきゃならないんだ。どこでなにしていたのか知らないけれど、キミはもう、立派な我が家の家庭犬なんだから。ごはんもあって、ぬくぬく眠れる。キミのことが大好きな人間がまわりにたくさんいて、みんなキミのことを大切に守ろうとしているんだ。もうキミは、「自分の身を自分だけで守ろう」としなくてもいいんだよ。
トイレをちゃんと使うこと。ご飯の前のルール。お散歩に行く前のルール。お散歩中、犬や人に吠えちゃダメってこと。その他いろいろ。これが、みんなで生きていくルールなんだ。キミの信条とはちょっと違うルールだけれど、ちょっとずつでいいから、なんとか折り合いをつけていってくれないかい?
永太はちゃんと腑に落ちればできる子なの、私はよく知ってるよ。
あ、あと、一番大事なお願い。兄ちゃんを大事にしておくれ。
ちっちゃくて短期で説教くさい奏太朗だけど、あなたの大切な家族なんです。その兄ちゃんをひどく噛んでは絶対にいけない。兄ちゃんは、あなたが「痛い」っていうほど噛んだことないでしょう? いまは何をしてもあなたに怒っちゃうけれど、それだけのことをあなたがしたんだから仕方ない。もう忘れちゃって、なんで怒ってるのかなーくらいにしか思っていないのはわかるけど、ちょっとずつでいいから歩み寄ってあげて。
あ、もうひとつお願いがあったぞ!
どうかそのかわいいお顔のまま、写真を撮らせておくれ。キミはいつもにこにこしているのに、スマホを向けた途端に目が死んじゃうんだから。今日だって、写真探すの本当に苦労したんだから。本当に、ほんとーにお願いしますよ。
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